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Q4 小さいうちに英語を始めても日本語(母語)への影響はありませんか?

絵本の読み聞かせについて、保護者様には「文字ひとつひとつを意識させないように注意してください」とお願いしています。

 

その理由は二つあります。

 1. 子どもが興ざめするから

 

 2. 単語をかたまりで覚える能力が低下するから

​まずは一つ目の理由、1. 子どもが興ざめするから について解説します。

 

お子様を英語教室に通わせると最初にABCソング等を覚えてくるのではないでしょうか?

♪A, B, C, D EFG, H, I, J, K, LMNOP ...♬ 

子どもたちが大好きなABCソング。

保護者の多くは、英語を文字から習い始めています。なので、お子様がアルファベットを知っているととても鼻が高いようです。そうすると、英語絵本の読み聞かせなどの時にも、アルファベットをひとつひとつ指差ししては、「これはAでしょ、Bでしょ」と日本語で声掛けしてしまう。お話そっちのけで…

 

でも、これをやってしまうと子どもとしては興ざめ。

 

みんなと一緒にABCソングを歌っている時は楽しいんです。⇒アルファベット大好き♡

 

絵本を読んで欲しいだけなのに、「Aでしょ、Bでしょ」と始めると⇒英語の絵本読みたくない、つまんない⇒アルファベットも嫌い(+_+)

 

英語の歌を覚えることも、アルファベットを覚えることも、英語学習にはとても良いこと。でも、やり方を間違えると、英語嫌いを育ててしまうことになりかねません。A,B,Cと文字を指で押さえてひとつひとつ意識させるよりも、

 

 絵本を読んであげる ⇒ 本って楽しい ⇒ 本を読みたい ⇒ 文字を覚える 

 ⇒ 自分で読み始める ⇒ 一人で読めるようになる ⇒ 英語本の多読へ 

というプロセスに進んでいくのを待ってあげてください。やがて自然に文字は覚えます。

「待つ」は、成功する育児のキーワードでもあります。

特に子ども英語はエンターテイメント。どれだけ盛り上げて子どもを楽しませるかで、学習効果も継続できるかも決まってきます。興ざめするようなことは避けましょうね。

     絵本の読み聞かせについて、詳しくは⇒こちら

次に二つ目の理由、2. 単語をかたまりで覚える能力が低下するから について解説します。

 

脳科学の観点からは、こちらの理由の方が決定的なのですが、お子様が小さいうちの記憶方法はフォトリーディングに近い記憶の仕方をします。文字列を目にした時にアルファベットの組合せとい理解せず、単語を固まりとしてイラストのようにイメージで記憶します。しかも意味が分からなくてもどんどん無意識に記憶していけるのです。

イラスト入りのフラッシュカードが効果的なのは、そのためですね。

この能力が有効なのは、生まれてから臨界期(8歳〜12歳くらいまで。諸説あり)になるまでのごくわずかな間だけ。最初に文字を意識させてしまうのは、みすみすこの能力を損なわせてしまうということになります。文字を意識したとたんに、イメージでの記憶が難しくなり、時間もかかるようになってしまいます。そんなのもったいないと思いませんか?

日本語もおぼつかない赤ちゃんや幼児ですから、日本語でも英語でも、意味が分からなくても全く問題なく無意識にイメージを脳に詰め込んでいくことができます。大人になってその単語が必要になった時には、気づけばスペルまで覚えていた。「え、何で覚えているの?暗記した記憶がないのに・・・」という魔法のようなお話になるわけです。

Boy Face

実際にNeo Kidsの生徒さん達はこの魔法を体験しています。

5歳までに英検2級程度の単語のフラッシュカードを楽しんだお子様は、無理なく小学校で英検2級に合格しています。大学受験の時に、単語の勉強をしていたところ、日本語でも意味が分からない単語のスペルがなぜだか自然に出てきてびっくりした、という声も聞かれます。

近日公開予定

半信半疑な方もいらっしゃると思いますが、実は母語ではご自分でも既に経験されていると思います。

例えば、小学校で初めて習った漢字。勉強した覚えはないのに、一、二、水、人など、簡単な漢字は難なくすぐに読めるし書けてしまった。そんな経験はありませんか?

犯人、事件、など、意識して覚えた記憶がないのに、新聞やニュースで読んだり聴いたりした時に、いつの間にか意味も分かっているし、漢字も何となく書けるようになっていた。

これは、日常なんとなく見たり聞いたりインプットされていた言葉が、あるきっかけで意識して確実な記憶になった瞬間です。このなんとなく、頭の中にしまっている状態の語彙を私はファジー語と呼んでいます。イメージするとこのような感じです。

fuzzy語イメージ.png

左図:ファジー語=お子様の脳内で格納されている状態。

無意識にうろ覚えした言葉など。輪郭がぼやけているが、きっかけがあれば容易に右図のような完璧な記憶となる。一度覚えると長期的に記憶しておける。

右図:通常の記憶の状態。はっきりと確実に覚えたもの。

試験勉強などで、意識的に覚えるので記憶するにはそれなりの時間と努力が必要。一度覚えても、時々思い出さないとすぐに忘れてしまう。

幼いお子様の頭の中では、言葉とイメージが輪郭なくぼんやり左の図のようになって脳に格納されています。これは母語でも外国語でも関係なく、お子様の脳内には無限の格納場所が確保されています。

 

学生時代、英語の勉強で一番苦労したのは、英単語の暗記ではありませんか?

 

この時期にファジー語を蓄積しておくと、学生時代にとてもラクになります。

 

しかしこれが、文字一文字を意識するクセがついたとたん、右図のように記憶するようになってしまいます。ファジーな形では高速で無限に吸収していた言葉(左図)が、ひとつひとつ確実に覚えるようになる(左図)と、覚えるスピードも遅くなり、多くの単語を覚えるのに苦労するようになります。つまり、あなたが学生時代に苦労した、あの経験をさせることになるのです。

 

これでは幼児期に英語を始めた意味がなくなってしまいますよね。

 

   ファジー語について、詳しくは⇒こちら(近日公開予定)

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