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お子様と話していますか、お金のこと

日本では、「お金=汚い」、「子どもの前ではお金の話はしない」という親御さんがまだまだ多いようです。むしろ、お母さん方の間でも長期的なマネープランについて考えられる方はあまりいない、というのが現実かもしれません。


私はマネー教育は、しつけとともに家庭で行うべき最も大切なことであると考えています。


私が夫の転勤でアジアに住んでいた頃のこと。

発展途上国での駐在員生活は生活の不便さやリスクを補うため、比較的経済的に恵まれた生活を保障されることが多く、駐在員の妻たちの金銭感覚がどんどん鈍っていくことがよくあります。奥様方の中には、何人ものお手伝いさんを雇って毎日ショッピングや豪華なランチに明け暮れ、びっくりするくらい散財される方や、日本に帰ってから生活の違いに鬱になってしまう方もたくさんいらっしゃいました。


どうしてそんなことになるのか。


客観的に考えて、お金についてご本人が学ぶ機会がなかったのだと思います。





「子どもにはお金の話はしない!」というご両親のもとで大事に育てられ、収入の高いご主人と結婚して、経済的な心配をすることなく暮らしてこられた結果だと思います。

そのまま生活して一生を終えられれば、何も言うことはありません。




しかし、時代は変化しています。



今コロナ渦で税金がじゃぶじゃぶ使われています。これは次の世代に借金をしているのと同じことです。その額が毎日毎日この瞬間も増えて続けているのをご存知でしょうか。


老後の生活に普通に暮らして2000万円が必要と言われています。

上のお母さま様たちでしたら、その倍くらい必要かもしれません。

お母さま世代は大丈夫でも、その子どもたちにとって、お金に関するリテラシーは読み書きと同じくらい必須のスキルだと私は考えています。


じゃあ、子どもたちはどこで教育を受けるのか。

学校や塾に期待することはできません。

マネー教育だけは、家庭でしかできない教育だと思います。

だって、経済的な環境というのは家庭で大きく異なるわけですから。


私たちが育った時代には、一流企業のサラリーマンになることが、成功の第一歩と考えられてきました。一流企業に勤めていれば、たいていの場合、高収入で会社の福利厚生も充実していましたから、老後の年金なども心配ありません。


多くのお母さま方は、今もこれを妄信してお子様の教育に投資を続けています。


でも、そろそろ気づいてください。

この前提は、まったく通用しません。時代はこれまで以上に速いスピードで変化し、予測不能の時代に突入しました。今日のパンデミックを誰が予測できたでしょう。今頃、東京はオリンピックで沸きに沸き、海外からの客がわんさか押し寄せ、航空業界や旅行業界は史上最大の利益を享受すると考えられていました。わずか5か月前くらいまで。

将来にわたり、どの企業が安定し存在できるのか、正確に予測することは不可能です。

今の一流大学が将来にわたり一流とは限りませんし、就職活動で学歴を問われることがなくなる可能性だってあります。

老後の年金など、なくなる可能性の方がむしろ高いのではないでしょうか。


時代はますます自分で考え、自分で稼ぎ、自分で資産を確立して守っていく力を必要としています。それは歴史年号を覚えることより大事かもしれません。


上で、家庭によって状況が大きく異なると書きました。が、一般的に家庭でできるマネー教育として、私が今すぐできることは、次の3つだと思っています。


 


●お小遣い制ではなく、成功報酬

毎月月初に今月の目標を複数決めて、達成度合いに事前に決めた金額を月末に支払うことで、お小遣いの代用とする。

日々のお手伝いなどもポイント化し、ポイントに応じて金額が加算されるようにしておくと仮に目標が達成できない月でも、日々お手伝いをしておけば多少のお金がもらえるシステムになる。


●人生ゲームやキャッシュフローゲームで遊ぶ

お金の計算と生活するためにはお金が必要なことを、遊びながら学ぶのに最適。

キャッシュフローゲームは中学生以上におすすめ。雇われる側から抜け出しビジネスオーナーとなることを目指すゲームなので、生涯サラリーマンという考え方の呪縛から子どもたちを解放してくれます。




●早いうちから自分の銀行口座を持たせる

お金の預金や引き出しの時には一緒に行って自分でATMを操作させる。

大学(または高校)を卒業し、自立する日にどれくらいの現金が必要かを考えさせて逆算し、いつまでにいくら、という長期目標を考えさせて、目標達成のためにどうしたら良いかをともに考える。定期的に目標達成度の確認も一緒に行う。



 

特に定額のお小遣いというのは、私は最悪だと考えています。

がんばっても、がんばらなくても同じ、というのは昔の共産社会と同じで、人のモチベーションをなくします。なんのメリットもありません。

子どもの頃から、上記のようなことをしていると、自然に子どもはお金に興味を持ちます。

将来貧乏になりたい、と思う子どもは少ないと思いますから、「どうしたらお金が増えるの?」という質問が必ずやってきます。そしたら、お子さんと一緒に勉強していく、というのが理想的ではないかと思います。



手前みそになりますが、我が家は中学生になったら、子どもを自分の法人の役員に入れ、重要な決定の際には必ず相談することにしています。





子どもだけでなく、わたしたち親の世代も、これまでマネー教育はほとんど受けてきませんでした。コロナで旅行に行けないこの夏、親子でお金について学んでみてはいかがでしょうか?


本日も最後までお読みいただきありがとうございました。



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