未来形 will と be going to
昨日は生徒さんからこんな質問を受けました。
「It will rain tomorrow.」と「It is going to rain tomorrow.」は同じ意味だと学校で教わったが、同じとは思えなくて、でもうまくそれを学校の先生に説明できなかった、のだと。
この生徒さんは、いわゆる帰国子女。小さい頃海外で暮らした経験があり、英語にたくさん触れて育ち、自ら英語の絵本を読むのも大好きなお子様です。
感覚的に 「will」 と 「be going to」 の違いをなんとなく把握しているものの、英検2級まで取得した今も、文法を学ばずに来ていますので、文法事項として日本語でうまく説明することはできません。
「will」と「be going to」、この二つを簡単に説明してしまうと、
will
話しているその場で決まったことや、話者の強い意志を示す未来形
《主観的》
be going to
以前から決まっていることを示す未来形
《客観的》
非ネイティブとして、厳密に使い分ける必要はないと私は思います(現に世界中の英語話者のうち8割の人は気にしていないと思います)が、もしどうしても使い分けたい!というのであれば、こんな風に考えてください。
会話している間に今決めたことを示す時には「will」を、
会話時点ですでに決まっていたことを示す時には「be going to」を
使えばよい。
ビジネスの場では、主体的に意思を持って行動することが求められるので、自然と「will」を使う場面が多くなるようです。また、「be going to」は長いので口語では「be gonna」と省略されることの方がむしろ多いくらいです。これだとくだけた言い方になりますので、やはりビジネスの場面では「will」を使った方が無難になります。
では、冒頭の例文に戻ってみましょう。
天気予報などで「明日は雨になるでしょう」という場合は、天気図を見ながら気象予報士がその場で予想しますので「It will rain tomorrow.」になると思います。テレビなどきちんとした場での表現でもあり「will」の方が好まれます。
では、「It is going to rain.」は使わないかと言えば、とっても良く使われます!
ただし省略形の、「It's gonna rain.」と口語で。
よくある場面設定としては、さっきまで晴れていたのに急に雲行きがあやしくなり、もうすぐ確実に雨が降るよ、傘持っていないし早く帰らなきゃ!というような場面。
では「It is going to rain tomorrow.」という文は、どういう場面で使われるのか・・・。私のイメージでは、将来的に天気を人間がコントロールできるようになり、明日は雨を降らせることが決められていて、ごく客観的に「明日の天気は雨になることが前々から決まっているので変更はないはずです」というようなニュアンスにとれます。
もちろん学校の先生は、そんな場面を想定していたのではなく、英語の未来形には大きく2つの形が存在して
WILL = BE GOING TO
これを習得させるために便宜的に出した例文だったのだと思います。
現在の学校にはいろんなレベルの生徒さんが混在しているので、先生も大変だな、とお気持ちお察しします。
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さて、冒頭の生徒さん。以上のような説明をしたら納得してくれました。
こんな疑問を持ってくれるのも、小さい頃から大好きな英語の歌を聞いたり歌ったり、洋書絵本をたくさん読んだりして、感覚的に英語を自分のものにしてきたからだなぁと改めて実感して嬉しくなりました(*^^*)